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ココナッツver.2のプロトタイプ製作

振り返ってみるに2年前の5月からスタートして、開発にいそしんできたココナッツ。
以前から暖めていたメジャーバージョンアップに向けてプロトタイプを形にした。

今までの「Co-Co nuts( Computer Controled Nagano Utilized Toach System)」の欠点として

  1. プログラムが難しい
  2. プログラムの転送にお金がかかる(PICライターが一番安いもので700円くらい)
  3. 2ゆえに生徒が家に持ち帰ってプログラムを変更することができない
  4. ハンダ付けが難しい

などがあげられていた。

4は、基盤の設計上ピッチが狭すぎたと言うことであるので、新しい基盤をおこせば改善するものではあったが、
1~3は致命的なものであった。

そこで、ver2の基本設計方針として

  1. OS(オペレーションシステム、DOSやwindows、MacOSみたいなもの)をのせて、生徒が作るプログラムは指示部分のみにする
  2. PICへの書き込みではなく、PICの持つ通信機能でコンピュータ同士のデータのやりとりとしてプログラムを転送する。
  3. 新学習指導要領に準拠して、計測ができるよう機能を追加する。

ということを考えた。
しかし、OSの開発なんて、今の自分には雲の上の領域(PICの扱いさえ初心者レベルなのに(^^ゞ。
そこで、いつもお世話になっている近所のコンピュータ開発会社(株式会社システムサプライ)のSEさんにお願いをして作ってもらった。
ちなみにこの会社、創業期ごろからお世話になっているのだけれど、すごい人たちによって組織されていて、つくずく「商売は人なり」を感じさせるところ。この手の仕事をしている人をそれほど知っている訳ではないけれど、いろいろな所作の一端を見るだけで、数段上の領域の力を持ってらっしゃることが伝わってくる。こういう所が自分のすぐ近くにあることにまず幸運を感じる。
今回も、商売抜きで「いやあ、こういうの嫌いじゃないもんでたまにやりたくなるんだよね」なんていいながら土日の休み+平日の勤務後の時間をかなり(というかほとんど)つぎ込んでやってくださった。


これが、SEさんがつくってくれたブレッドボードでの回路。
今までの8ポートの出力(LED8個)に加えて、PWM(Pulse Width Modulation)出力ポート
AD変換入力(アナログの出力を直接入力できる):これにより計測が簡単に可能。


この段階で、OSもできあがっていてデモを見ることができたので、木曜日の夜、久しぶりに学校に詰めて実機のプロトタイプを作成した。


基盤はユニバーサル基盤に抵抗の脚で配線して作成。
両側のトランジスタはRS-232C用の通信レベル変換用。当初、一番安い通信変換ICをもう一つ載せようかと言うことになったが、これでも十分できると言うことが現時点での方向。TXとRX用にPNPとNPNの汎用トランジスタ(2SA1015、2SC1815)を使っている。


筐体は今までと同じ、生徒が作りかけた台座を使ったので、穴の位置をずらした。
(夜中の2時過ぎに、ボール盤でゴリゴリやろうとしているの図)



232Cコネクタ(一番手前)は以前使ったことのある8ピンのコネクタとコードのセットがあったのでそれを使用。
(今後は基盤用の232C9ピンコネクタを直接取り付けようかと思っている)



完成、一発で動作して感動。
3時を回ったので、通信機能は試さずに家に帰った。



通信に関しては、少しレベルがずれていたらしく、次の日にシステムサプライへ伺って直していただいた。
(抵抗を10kΩから1kΩへ変更)



コンピュータと直接接続している様子。
この時点で、2台のコンピュータが通信をしているという状態となっている。


ノートPCのターミナルソフトの画面。
ちなみにOSの名前は「cosmos( COconuts Software Managing Operation System )」と命名。
本校のAETに相談したら、うまいこと考えてくれた。
電源を入れると cosmos v0.09の文字とコマンドプロンプトが返ってくる


そこで直接コマンドモードにて、データを送るとその通り動作する。
写真は V=FFを送って、すべて点灯させたところ。

コンピュータのエディタで書いたプログラムを、コピーした後ターミナルソフトへペーストするとそのまま書き込まれる。
で、Rコマンドで実行させることができる。これならエミュレータもいらないな。
この辺の仕様はSEさんが作ってくれた。細かいところもいろんな気遣いがあって、さすがプロの仕事(^_-)

ちょうど火曜日に教育センターで発表しなければならないので、技家関ブロ・全国大会の後、突貫工事でここまで来た。
何とか間に合いそうでよかった。




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