003 授業の評価と技術の評価-cs

 評価のことはどの教科においてもよく話題になりますが、先日の栃木関ブロでも文科省の上野調査官が、基本ではあるが確認しておきたいといいつつ話をしたのが評価についてです。  曰く、授業で教師や生徒が「学習に関わってする評価」と、技術の授業においてつけるべき「技術を評価する力」がごっちゃになっていないかということでした。  前者は、どの教科にも共通する授業に関わる評価。よく言われるのは以下の三つの評価でしょうか。 1 診断的評価:生徒の現在の実態を把握して、どのような授業を仕組もうかと考えるための評価。生徒の立場にしてみたら、自分はどうやってとりくんでいこうかという課題把握のための評価 2 形成的評価:授業の途中で、生徒がどの程度到達しているかを判断し、授業の進行計画を変えたり補充をしたりするための評価。生徒にしてみれば自分がうまくできたかという自己評価。 3 総括的評価:どの程度の力が付いたのかを判断するための評価。ぶっちゃけて言えば成績をつけるための評価。  これに対し、技術の授業で付ける力としての評価は、「テクノロジーを評価する力」です。おもに社会的側面(お役立ち具合)、環境的側面(自然との共存)、経済的側面(コストパフォーマンス)から、この技術がよいものなのかどうかを判断し、自分たちが使うべきかどうかを決める力。今度の改訂で重点とされている「思考力・判断力・表現力」に技術・家庭科として関わる部分でもあると思います。  どちらも欠かせない「評価」。技術・家庭科の教師として意識していなければならないことですよね。

2012.11.26